【注文住宅】パッシブデザインとは?メリット・デメリットをおさらい!

【注文住宅】パッシブデザインとは?メリット・デメリットをおさらい!

自然の力を家づくりに取り入れ、快適かつ省エネに暮らすことを実現するパッシブデザインについて紹介します。

パッシブデザインのメリット・デメリットも併せて解説するので、注文住宅を考えている方はぜひ参考にしてください。

家づくりの第一歩はカタログ請求から!
はじめての家づくりはわからないことがたくさん。そんな時はまずカタログ請求からはじめてみませんか?カタログをご覧いただければ理想の家のイメージが具体化でき、家にいながら住宅メーカーの特徴を比較検討できます。

【無料】カタログ請求はこちら

パッシブデザインとはどんなもの?

パッシブデザインとはどんなもの?

これから家づくりを検討している方に向けて、より快適で経済的に暮らせるパッシブデザインの定義や具体例を紹介します。

パッシブデザインとは

パッシブデザインとは、自然の力を利用して快適かつ省エネに暮らすことを実現する、住宅設計・デザイン手法のことです。

日光の入り方や風の通り道を計算して家を設計することで、エアコンなどの冷暖房設備に頼らず、年中快適な室内空間を実現できます。

パッシブデザインの考え方は、環境先進国であるドイツで発展しました。

夏涼しく冬暖かい家を、環境に配慮しながら建てられることが特徴です。

一般的な高気密・高断熱住宅との違いは、高性能な断熱材や窓を使用するだけでなく、風通しと室内の明るさにもこだわっていることといえるでしょう。

パッシブって?

パッシブとは、直訳すると「受動的、受け身である」という意味になります。

反対語はアクティブ(=行動的)となるので、パッシブと聞くとネガティブなイメージを持つ方もいるかもしれません。

パッシブデザインにおけるパッシブとは、自然の力を「受ける」という意味であり、エアコンや照明などの機械的でアクティブな手法を極力使わない、という意味で用いられています。

パッシブという言葉は、住宅だけでなく、「パッシブ運用」といった金融用語などにも使われることがあります。

パッシブハウスとは

パッシブハウスとは、パッシブデザインの考え方の元となっている、ドイツの省エネ住宅の理念です。

家そのものの性能を上げることで、冷暖房設備に頼ることなく年中快適に暮らすことが可能な住宅を指します。

パッシブハウスとして認定されるには、ドイツのパッシブハウス研究所が独自に定めた省エネ基準をクリアしていることが条件となります。

日本ではパッシブハウスに認定されるための材料の確保が難しかったり、設計監理できる人材・会社が限られていたりすることから、正式なパッシブハウスを建てるのは難しいのが現状です。

そこで、パッシブハウスの概念を取り入れたパッシブデザインという思想に注目が集まっているのです。

パッシブデザインの原則とは

パッシブデザインは、断熱性や気密性に力を入れることはもちろん、その他に以下の4つの要素を満たしていることが原則です。

  • 日射遮蔽:夏の太陽光を遮る設計
  • 自然風の利用:風の通り道を考慮したサッシの位置・種類選び
  • 昼光利用:照明をつけなくても室内が明るくなる設計
  • 日射熱利用暖房:冬に太陽光を取り入れ暖房として利用する設計・技術

パッシブデザインの注文住宅を叶えるには、建物の性能を上げるだけでなく、自然の力を最大限利用するための設計や技術力が必要となります。

パッシブデザインの特徴や魅力

パッシブデザインの特徴や魅力

パッシブデザインの家を建てることでどのような特徴やメリットが得られるのかを具体的に解説します。

冬は暖かく過ごせる

パッシブデザインの家は、冬に暖房をつけなくても暖かく過ごせることが特徴です。

窓から日光を多く取り入れるようデザインすることで、エアコンやストーブなどの人工的な設備に頼る頻度が少なくて済みます。

また、天井や壁、窓、床など冷気の通り道に高性能の断熱材を施すことで、家の保温性を高めるといった工夫もおこなわれています。

夏は涼しく過ごせる

例えば太陽光をなるべく室内に入れないよう庇を長くすることで、夏でも室内の気温が上昇しにくい仕組みを作れます。

また、風向きを考えて窓やドアの位置を調整することで、室内に快適な風が通り、天然のエアコンとして作用させることが可能です。

パッシブデザインでクーラーや扇風機に頼らず、日本の蒸し暑い夏を快適に過ごせます。

明るさの確保

照明がなくても家の中を明るくできることも、パッシブデザインの特徴です。

必要な場所に光が降り注ぐよう窓の配置を決め、光を拡散させることで家の中全体を明るく開放的な雰囲気にすることができます。

吹き抜けや天窓なども効果的です。

注文住宅でのパッシブデザインの具体例

パッシブデザインで用いられる具体的な手法を2つ紹介します。

パッシブ換気

パッシブ換気とは、自然の空気の流れを利用して換気をおこなう方法です。

給気口から取り込んだ新鮮な空気を床下で温め、その熱で家を暖房しつつ、最後はその空気を煙突から排気するシステムです。

機械を使わなくても空気を排出できるのは、温かい空気が上に向かう原理を活用したもの。

空気と一緒にハウスダストなどの有害物質も排出されるため、室内の浄化にも役立ちます。

パッシブソーラー

パッシブソーラーとは、太陽光発電や太陽熱温水器のように装置を使ってエネルギーを取り込むのではなく、動力を用いずに建物に蓄熱をおこなうシステムです。

集熱・蓄熱・断熱気密の3要素をうまく活用することで、暑いときは部屋を冷やし、寒いときは部屋を温めることが可能です。

低コストで高い効果が見込め、環境にも優しい方法といわれています。

家づくりのプランをまとめて依頼できる!NTT DATAの「HOME4U家づくりのとびら プラン作成依頼」ページへ≫

パッシブデザインのメリットとデメリットは?

パッシブデザインのメリットとデメリットは?

注文住宅を建てる際に、パッシブデザインを取り入れるメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。

パッシブデザインのメリット

パッシブデザインのメリットとしてまず挙げられるのが、年間を通して少ない光熱費で暮らせることです。

夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるため冷暖房設備が不要で、さらに採光性が高いことから、照明の利用も最小限で済みます。

光熱費をかけずに快適に暮らせることもメリットといえるでしょう。

朝晩の気温差や季節の変化による室内温度の差が少なくなるため、身体への負担や、ヒートショックなどのリスクを低減できます。

また、パッシブデザインの家は自然素材など本物の素材を使用することが多く長持ちするため、資産価値が高い傾向にあることも特徴です。

パッシブデザインのデメリットや注意点

パッシブデザインの家は、住み始めてからのランニングコストこそ低くなりますが、建築費用は通常よりも多くかかるため、総合的なコストが抑えられるわけではありません。

かかったコストを回収するには10〜15年程度かかる可能性があり、コストパフォーマンスを実感するまでには期間がかかるでしょう。

また、光の入り方、風向き、周辺環境などを十分に考慮した設計が必要なため、設計デザインを依頼する会社が限られてしまうこともデメリットです。

専門家の知識や土地の調査等も必要となるため、コストだけでなく時間も多くかかることを念頭に入れておきましょう。

家づくりのプランをまとめて依頼できる!NTT DATAの「HOME4U家づくりのとびら プラン作成依頼」ページへ≫

まとめ:快適で省エネの暮らしを実現

パッシブデザインを取り入れた住宅は、自然エネルギーを活用した省エネで快適な住環境をつくり出します。

エアコンや照明を使わなくても快適に暮らせるパッシブデザインの家は、家にいる時間が長くなった昨今こそ価値があるのかもしれません。

これから注文住宅を検討している方は、ぜひパッシブデザインも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

家づくりの第一歩はカタログ請求から!

  • メーカーごとの家の特徴が比較検討できる
  • 間取り・プランなど家づくりの事例がわかる
  • 建てたい家のイメージが具体的になる

まずはカタログ請求から家づくりを始めてみませんか?

【無料】カタログ請求はこちら

▼こちらの記事もおすすめです。
家を買うベストなタイミングはいつ?年齢や収入、子どもの有無での買い時は?
わかりやすく解説!ハウスメーカーと工務店それぞれの特徴とメリット・デメリット