モデルハウスは購入できる?お得?購入時に注意したいポイントもご紹介

そろそろマイホームを持ちたいと思ったときに、あちこちのモデルハウスに見学に行きますよね。
なかには販売中のモデルハウスを目にする機会があるかもしれません。
流行りのデザインや豪華な設備などを見て、「理想の物件に出会えた」と購入に意欲的になる方もいるのではないでしょうか。
モデルハウスの購入は、条件さえ合えば多くのメリットがありますが、気をつけなければいけないポイントも理解しておかなければなりません。
ここでは、モデルハウス購入の前に知っておきたいことをご紹介します。
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モデルハウスとは?
モデルハウスとは、住宅の購入を考えている方に向けて、ハウスメーカーが自社の商品を知ってもらうために建てる「実物大の展示用の家」のことです。
モデルハウスなら、図面や住宅模型ではわかりづらい室内空間を体感でき、間取りの使い勝手や家事動線などを具体的に知ることができます。
また、実際に使われる建材や設備が見られるほか、あらかじめ家具も配置されているため、より生活がイメージしやすくなります。
モデルハウスは、分譲地の一画に建てられるか、いくつかのハウスメーカーのモデルハウスが並ぶ住宅展示場に建てられるケースが一般的です。
分譲地のモデルハウスはそのまま販売され、購入者は展示公開が終わると住めるようになります。
一方、住宅展示場のモデルハウスは、一定期間の展示公開が終わると解体し、リユースハウスとして購入者の土地に移築します。
モデルハウスを購入するメリット
住宅を購入するとき、注文住宅、建売住宅、中古住宅などの選択肢があるなかで、モデルハウスを購入するメリットはどのような点にあるのでしょうか。
主なメリットを4つ紹介します。
お得に購入できる
モデルハウスは多くの見学者が室内に入っていることや、完成してからしばらく経つため、誰も住んでいなくても、まったくの新築扱いにはなりません。
そのため、同じ住宅を新築で建てるよりリーズナブルな価格設定で販売されます。
また、モデルハウスに有料のオプション設備が含まれていることもあり、その点でもお得です。
ただし、すべてのモデルハウスがお得とは限らず、同等の新築住宅や中古住宅と比較して検討する必要があります。
ハイグレードな設備や家具がついている
モデルハウスでは、見学者に魅力的な住宅に感じてもらえるよう、人気ブランドの高級家具や豪華な家電、おしゃれなエクステリアなどが使われています。
プロのコーディネーターが揃えた統一感のあるインテリアが、そっくりそのまま使えることがあります。
また、PR用として、通常はオプション扱いのグレードの高い設備があらかじめ設置されているのもモデルハウスならではのメリットです。
引き渡しが早い
分譲地に建てられたモデルハウスなら、売買契約後に基礎工事や建築を始める一連の流れを省略できます。
住宅が完成していて、大きな家具や家電がすでに揃っているため、必要最小限の物品を運び入れるだけで、すぐに生活がスタートできます。
引っ越しの期限が決まっている場合や、マイホームに早めに入居したい方におすすめです。
実際に住む家を直接確認できる
モデルハウスは、実際に住む家の内外を直接確認できるのが大きなメリットです。
パンフレットや図面、3Dパースや住宅模型などではわかりにくい部分も見られるので、その場で説明を受けたり質問したりして疑問点を解決できます。
内装や外装の仕上げ、日当たり具合なども確かめてから購入できます。
ここに何を置く、この部屋は誰が使うなどの具体的なイメージもわきやすく、入居後に「住んでみると使いにくい」といった後悔が少ないでしょう。
モデルハウス購入時に注意したいポイント
ここまでの説明で、モデルハウスの購入はメリットだらけと感じた方もいるかもしれません。
しかし、モデルハウスの購入には、事前に知っておきたい注意点もあるためご紹介します。
「新築」ではない
モデルハウスとして展示公開された物件は、建築コストがかかっているため短期間で撤去することはありません。
多くの場合、分譲地では1年後、住宅展示場では3〜5年後など、一定期間を経過してから引き渡されることになります。
購入して住むまでの間、誰も住んでいなくても建築後1年が経過すれば「新築」とは見なされません。
不特定多数の人が出入りするため、トイレは誰かが使用している可能性があり、家具や家電、内装に劣化や不具合があることも考えられます。
すぐに入居したくても、その前に修繕が必要になることもあります。
売り主側でどの程度対応してもらえるか事前に確認しておく必要があるでしょう。
人気物件は抽選販売になる
住みやすいエリアのモデルハウスは購入希望者が多く、競争率の高い人気物件となることがあります。
人気物件は抽選販売になるため、どんなに気に入った物件でも必ず買えるとは限りません。
当選した場合の計画も視野に入れながら、抽選に外れたときのことも想定して、準備を進めておかなければなりません。
立地や周辺環境を選べない(分譲地のモデルハウス)
分譲地に建てられたモデルハウスは、その土地と住宅を購入することになります。
自分で立地や周辺環境を選べないのは建売住宅や中古住宅と同じです。
「モデルハウス自体はすごく気に入ったのに、立地に納得がいかない」ということもあるかもしれません。
一度の見学だけでなく、最寄り駅までのルートや、昼と夜の周辺環境などを実際に見てチェックしておくと安心です。
高性能な設備は必要ない可能性がある
モデルハウスでは、規格住宅に最大限のオプションを設置している場合があります。
しかし、すべてのオプションが実際の生活で必要になるかは、家族構成や年齢など個人の状況により異なるでしょう。
最初の頃は物珍しさもあって使っていても、操作がわかりにくかったり不必要な機能があったりして、そのうち使わなくなる可能性もあります。
あまりに高性能な機器だとせっかくの機能を使いこなせず、通常グレードのシンプルな設備のほうが使い勝手が良いと感じることもあるようです。
購入まで待たなければならないこともある
気に入ったモデルハウスが見つかって購入したいと思っても、すぐに販売されるとは限りません。
住宅展示場のリユース販売なら数年待ち、分譲地の現地内覧会で使用されるモデルハウスは、販売中のすべての区画が完売するまで、などの条件が付きます。
販売が開始されれば契約から入居までは、注文住宅を一から作るよりは早いですが、販売がいつになるかの見通しが立たないことがデメリットでしょう。
築1年以上の物件は新築住宅瑕疵保険に加入できない
国土交通省では、新築住宅と呼べるのは「完成から1年以内の人が住んだことのない住宅」と定義しています。
新築住宅を販売した事業者は、引き渡しから10年間は瑕疵担保責任を負うため、欠陥や不具合が見つかった場合は補修するなどの対応をしなければならないと法律で決められています。
万が一、事業者の倒産などで瑕疵担保責任を果たすことができない場合は、新築住宅瑕疵保険により2000万円までの補修費用が保険会社から支払われます。
しかし、前述のとおり、建築から1年以上経過して販売されるモデルハウスは「新築」とは見なされないため、新築住宅瑕疵保険には加入できません。
この場合、中古住宅を対象とした既存住宅瑕疵保険に入れるケースはありますが、新築の場合と比べて保証期間が短くなることを理解しておきましょう。
※出典:
住宅瑕疵担保履行法および住まいの安心総合支援サイト│国土交通省
モデルハウスの購入が向いている方
モデルハウス購入には紹介したようないくつかの注意点もあるため、納得して長く住み続けられるかどうかを事前によく検討する必要があります。
例えば、予算を重視したい、間取りや立地に強いこだわりはない、細かいことは気にしない、などの条件を満たす方なら、モデルハウス購入はメリットが多いと感じられるでしょう。
家族揃って意見が一致しているなら、モデルハウスの購入に向いているといえます。
まとめ
広々として最新の設備が揃ったモデルハウスはとても魅力的に見えますよね。
たくさんのモデルハウスを見学して、やっと気に入った物件が見つかった方もいるでしょう。
ほかに買い手がつく前に即決したくなる気持ちもわかりますが、ここで紹介したような注意点を踏まえたうえで、よく検討してみることをおすすめします。
また、抽選の場合、エリアによってはかなりの競争倍率になることを覚悟しておきましょう。
とはいえ、条件が合えばお得にマイホームを手にできます。
ぜひ家族みんなが気に入るマイホームを見つけてくださいね。
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