二世帯住宅を完全分離型で建てたいけど、費用はどれくらいになる?

二世帯住宅を完全分離型で建てたいけど、費用はどれくらいになる?

マイホームを建てる際、さまざまな理由から親世帯と一緒に暮らすことを検討する方は多くいるでしょう。

しかし、居住空間はなるべく分けたいと考える方もいますよね。

そこで今回の記事では、注文住宅で二世帯住宅を検討している方に向けて、完全分離型二世帯住宅にした場合の費用はどのくらいかかるのか、その目安や注意点などをご紹介します。

気になる点や不安に感じている部分を解消し、家づくりの計画を具体的にすすめるための参考にしてください。

家づくりの第一歩はカタログ請求から!
はじめての家づくりはわからないことがたくさん。そんな時はまずカタログ請求からはじめてみませんか?カタログをご覧いただければ理想の家のイメージが具体化でき、家にいながら住宅メーカーの特徴を比較検討できます。

【無料】カタログ請求はこちら

二世帯住宅のタイプ

二世帯住宅のタイプ

二世帯住宅と一口にいっても、いくつかタイプがあります。

ここでは、二世帯住宅にはどのような種類があるのかをご紹介します。

完全分離型

完全分離型は、すべての間取りや設備を分ける住宅タイプのことを指し、費用相場は3,000~5,400万円程度です。

主に左右に世帯を分離する「縦割り型」と上下に分離する「縦割り型」があります。

玄関や水回り、その他の設備が完全に分けられるため、お互いのプライバシーが確保できる点が大きなメリットです。

プライバシーの面だけでなく、設備が分けられていることから、それぞれの生活費の支出がわかりやすくなります。

また、お互いの生活リズムが違う場合に対応しやすいのも、完全分離型の良い面ではないでしょうか。

部分共有型

部分共有型は、一部の間取りや設備を共有する住宅タイプのことを指し、例えば、キッチンやリビングなどの一部を親世帯と子世帯で共有することになります。

費用相場は2,400~4,500万円程度と、完全分離型よりは少し抑えることができます。

一部共有型では、「玄関だけ」「水回りだけ」など、どの設備を共有するのか、どの程度共有部分を作るのかなどを自由にカスタマイズできるため、費用を抑えながらライフスタイルに合った住宅を作れるでしょう。

完全共有型(同居)

完全共有型はすべての設備を二世帯で共有する住宅タイプのことを指し、費用相場は1,800~3,600万円程度です。

完全共有型は設備にかかる費用が1世帯分になるため、3つの住宅タイプのなかでは一番コストが抑えられるでしょう。

しかし、共有部分が多いためお互いのプライバシーの確保が難しく、親世帯と子世帯で生活リズムが違う場合などは過ごしにくさを感じるかもしれません。

また、キッチンなどもすべて共有なので、水道光熱費や家事の分担をどうするかなど、コミュニケーションを取りながら生活しなくてはならず、良好な関係性を維持する努力が必要です。

完全分離型二世帯住宅の費用目安

完全分離型二世帯住宅を建てる際、予算の目安は3,000~5,400万円程度となります。

では、何にどの程度の費用がかかるのでしょうか。大まかな内訳をご紹介します。

建築費

建築にかかる費用全体の約85%が建築費にあたり、2,550~4,590万円程度になります。

坪単価や広さによって建築費用は変わりますが、二世帯住宅だからといって特別に坪単価が高くなるわけではありません。

ただし、完全分離型二世帯住宅を建てるには、それなりの広さがある土地が必要になるため、必然的に建築費が高い傾向になります。

設備費

完全分離型二世帯住宅の設備費の目安は300〜400万円程度です。

完全分離型二世帯住宅では、キッチンや給湯器をはじめ、お風呂やトイレなどすべての設備が二世帯分必要になるため、一般的な戸建ての1.5~2倍程度の費用がかかることになります。

諸費用

諸費用は住宅ローンの保証料や登記費用、火災保険などで、建築にかかる費用のうち3~6%が目安です。

建築費や設備費、解体費を合計すると、3,820~5,700万円程度になり、これの3~6%程度となるため115~342万円程度が諸費用としてかかることになります。

解体費(建て替えの場合)

親の土地に完全分離型二世帯住宅を新築する場合などは、土地購入費用はかかりませんが、既存の建物の解体費用が必要になります。

解体費用の目安は坪単価4~5万円程度であるため、一般的な戸建てのサイズである30坪程度の住宅の解体費用は120~150万円程度となります。

完全分離型の分け方による費用の違い

完全分離型の分け方による費用の違い

完全分離型二世帯住宅には、上下割の住宅と左右割の住宅があります。

それぞれの分け方によって費用に違いが出てきます。

上下割

完全分離型の上下割は、親世帯と子世帯の居住を上下の階で分けるタイプです。

階段の上り下りの必要があるため、一般的には1階に親世帯、2階に子世帯が居住することが多いでしょう。

左右割タイプと比べると狭い土地でも完全分離で建てられるため、都市部では一般的な形となっています。

また、階段が二世帯で一つのため、フロアの広さを確保できるうえ、費用も多少抑えられます。

左右割

左右割タイプは、縦で建物を分けて左右で親世帯と子世帯の居住空間を分ける二世帯住宅です。

上下割タイプと比べた場合、広さや間取りに大きな差がなければ、建築にかかる費用に大差はありません。

しかし、2階建ての左右割タイプの場合は、親世帯と子世帯それぞれに階段を作る必要があるため、若干費用が高くなります。

ただし、平屋の左右割の場合は、階段がないため上下割タイプとあまり変わりません。

完全分離型二世帯住宅を建てる際の注意点

完全分離型二世帯住宅を建てる際に、いくつか考えておくべき点があります。

どのような点に注意したら良いのかご紹介します。

水道光熱費も二世帯分かかる

完全分離型二世帯住宅は、建築費用が高くなるだけでなく、住んでからのランニングコストも割高になります。

完全分離型は居住空間だけでなく、キッチンやお風呂、トイレなどすべての設備が世帯ごとに別々です。

それぞれの世帯で電気や水道を使うことになるため、二世帯分の光熱費がかかるのと同じような感覚だと考えましょう。

コミュニケーションが取りにくい

完全分離型二世帯住宅では、玄関からすべて世帯ごとに分かれています。

そのため、同じ敷地内の同じ建物のなかにいても、意識的に顔を合わせないと、何日も会わないこともあり得ます。

プライバシーが確保できる点はメリットですが、例えば体調不良で倒れていても気がつきにくいこともあるため、日頃から意識的にコミュニケーションを取る必要があります。

居住空間は完全に分かれていても庭や中庭は共有するなど、お互いの気配を感じられるような空間を作れる工夫を考えておくのもおすすめです。

介護が必要になったときに行き来の手間がかかる

完全分離型は建物自体は同じですが、玄関も別々であるため親の介護が必要になったときなど、行き来に手間がかかってしまいます。

お互いに元気なうちは気にならないことですが、年々老いていくのは事実です。

将来のことも考え、頻繁に行き来する必要が出てきたときのことも考えておきましょう。

まとめ

まとめ

今回の記事では、二世帯住宅を検討している方に向けて、完全分離型二世帯住宅の住宅タイプや費用目安などをご紹介しました。

完全分離型二世帯住宅は、部分共有型や完全共有型に比べると設備費用が二世帯分必要になるため、高くなる傾向があります。

また、プライバシーが確保できる、生活リズムの違いが気にならないなどのメリットがあるものの、ランニングコストが高くなる、将来介護が必要になったときの手間などがデメリットとして考えられます。

メリットとデメリットの両方を良く考え、さまざまな工夫をしながら理想の住宅に近づけましょう。

家づくりの第一歩はカタログ請求から!

  • メーカーごとの家の特徴が比較検討できる
  • 間取り・プランなど家づくりの事例がわかる
  • 建てたい家のイメージが具体的になる

まずはカタログ請求から家づくりを始めてみませんか?

【無料】カタログ請求はこちら