住宅ローンの金利は固定金利と変動金利のどちらがいいの?それぞれの特徴と選び方を解説
住宅ローンと一口にいっても、固定金利や変動金利などさまざまなタイプがあります。
どちらを選ぶかによって返済計画や家庭の長期マネープランも変わってくるため、しっかりと検討したいところです。
この記事では、一般的な住宅ローンの固定金利と変動金利の違いや、それぞれのメリット・デメリットを詳しくご紹介。
それぞれ向いている方はどのような方なのかも解説するため、ぜひ参考にしてマイホーム計画を立ててくださいね!
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固定金利とは?
固定金利とは、設定された期間中に変わらない金利タイプを指します。
ただし、全期間固定金利となるタイプもあれば、一定期間のみ固定のタイプもあります。
全期間固定金利型
全期間固定金利型は、借り入れから完済まで金利が変わらないタイプの住宅ローンです。
ずっと契約時の金利で固定されるため、金利が低い時期に契約すると、総返済額は抑えられます。
メリット
全期間固定金利型の大きな特徴は、金利が返済期間を通して変わらないことです。
つまり、返済総額が契約時にわかるため、返済計画が立てやすく、狂いにくいのがメリットといえるでしょう。
また、金利上昇に左右されないため、返済計画のみならず、家庭での先々のマネープランも立てやすいことが特徴です。
デメリット
全期間固定金利型は金利の変化はありませんが、あらかじめ設定される金利は変動金利や固定金利期間選択型よりも高い傾向にあります。
つまり、返済総額は結果的に変動金利や固定金利選択型より高くなる可能性もあることは押さえておく必要があります。
金利が変わらない安心感がある一方で、変動型の金利が下がった場合、損をしたように感じてしまうかもしれません。
固定金利期間選択型
全期間、金利が固定されるタイプのほかに、契約時に定めた年数の金利が変わらないのが固定金利期間選択型です。
このタイプの場合、契約の段階で3年、5年、10年などの期間を設定し、その期間内は金利が固定されます。
期間が終了したあとは、固定金利か変動金利か選択するのが一般的です。
メリット
固定金利期間選択型の場合、固定期間の金利は全期間固定金利型より安い傾向にあります。
そして、固定期間中は金利変動の影響を受けないのが大きなメリットといえるでしょう。
また、固定期間を選べるため、返済期間の金利変動のリスクを一定にとどめるなど、期間の選択によってある程度のコントロールが可能です。
デメリット
固定金利期間選択型の場合、全期間固定金利型と比較すると金利は安めですが、変動金利よりは金利が高い傾向にあります。
また、固定期間中は金利の見直しができないため、変動金利が低くなった場合には少し損をした気分になるかもしれません。
また、期間終了後には固定金利か変動金利を選択する形となりますが、固定金利を再選択すると手数料が発生するケースもあります。
変動金利とは?
変動金利とは、返済期間中に金利が変動するタイプのことをいいます。
半年ごとに金利が見直され、それに応じて返済額も変化します。
そのため、契約時点では返済総額はわからず、半年ごとに見直される金利に応じて返済をおこなっていくのが特徴です。
メリット
変動金利の場合、固定金利と比較して金利が安い傾向にあるのが大きなメリットといえるでしょう。
金利が下がると返済額が減るため、同じ時点の金利で試算すると返済総額は変動金利のほうが安くなることが多くあります。
また、変動金利には借り手の負担を考慮した激変緩和措置があります。
これは、たとえ大きく金利が変動しても「当初5年間は返済額を増加させない」「前回の125%以上を超える返済額にはならない」措置をいいます。
デメリット
変動金利のデメリットは、金利が上がると返済額が増えることです。
そのため、当初の返済計画どおりに返済が進まず、家計の大きな負担になるリスクがあります。
また、急激に金利が上昇した場合、激変緩和措置によって毎月の返済額は変わらなくても、実際には返済額に占める利息部分だけが上がり、元金の返済が進まなくなってしまいます。
このような場合にさらに金利が上昇しつづけると、利息部分も吸収できなくなり(未払利息)返済期間満了時に残債の精算が必要となってしまうケースもあるため注意が必要です。
固定金利が向いている方
2つのタイプの固定金利と変動金利の特徴をご紹介しましたが、いずれもメリット・デメリットの両方があります。
ここでは、ご紹介したメリットとデメリットを踏まえ、固定金利が向いている方はどのような方なのかをご紹介します。
資金に余裕がない
資金に余裕がないが、固定金利での返済総額には対応できる方は、固定金利に向いています。
資金に余裕がないと、金利が上昇したときに対応することができません。
固定金利のほうが金利が高い傾向にはありますが、その金利で返済が可能であれば、リスクなく返済計画を立てられるメリットがあります。
大きな支出予定がある
子どもの進学やマイカー購入など、大きな出費が控えている場合は、金利が上昇すると家計への影響が大きくなります。
そのような場合には、金利上昇による影響が大きい変動金利は向いていません。
返済額があらかじめわかっていて、将来的にも変わらない固定金利であればマネープランが立てやすく、家計への影響を最小限にとどめられます。
金利上昇の心配をしたくない
金銭的な損得よりも、将来的な安心感を重視する方は固定金利が向いています。
固定金利は金利が高い傾向にあり、返済総額では変動金利より高くなる可能性もあります。
ただし、金利が上がったらどうしようと心配したくない方は、固定金利にしておくと余計な心配をしなくてすむのがメリットです。
変動金利が向いている方
変動金利が向いているのは、借入期間が短い方や借入額が少ない方、初期の返済額を抑えたい方などが当てはまります。
以下に詳しくご紹介しましょう。
借入期間が短い・借入額が少ない
借入期間が短い、あるいは借入額が少ない場合は、金利上昇の影響が少なくなります。
このような場合は、変動金利のリスクが少ないといえるでしょう。
激変緩和措置として、すでにご紹介した5年ルールや125%ルールもあるため、借入期間が短く、借入額が少ない場合はより影響を受けにくくなります。
初期の返済額を抑えたい
変動金利は固定金利よりも金利が低い傾向にあるため、初期の返済額が抑えられるのは変動金利です。
住宅ローン契約時より収入が上がる見込みがある方や、長期的な返済額の準備ができそうな場合は変動金利を検討してみても良いでしょう。
ただし、金利が上昇すれば返済総額も増えるため、長期的に考えることが重要です。
将来の金利上昇に耐えうる資金力がある
変動金利は、固定と比較して金利は安くなっている場合がほとんどです。
そのため、将来の金利上昇に耐えうる資金力があり、リスクを許容できる方は、変動金利が向いています。
毎月の返済で家計がギリギリだと金利上昇で生活に影響が出やすいですが、金利上昇に対応できる力があれば話は別。
継続して返済できるだけの余裕があれば、すぐに生活が立ち行かなくなるリスクは少なくなります。
まとめ
今回ご紹介したように、固定金利と変動金利にはそれぞれメリットとデメリットがあります。
どちらが向いているかは借入額や借入期間、想定している返済計画によって大きく変わるため、ご家庭に合ったタイプを選択することが重要です。
ぜひ、長期的な視点でご家庭のマネープランを考え、後悔のない選択をしてくださいね!
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