1000万円台で注文住宅は建てられるの？間取りや特徴など疑問を解決！

注文住宅は1,000万円台で建てられるのか、可能だとしたらどのような住宅を建てられるのか、疑問に思う方は多いのではないでしょうか。

注文住宅のなかには1,000万円台で建てられるものもあります。

この記事では、注文住宅が1,000万円台で建てられる理由や具体的な間取りなどをご紹介します。

1,000万円台で注文住宅を建てるときの注意点にも触れるため、ぜひ参考にしてください。

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注文住宅の所要資金は3,572万円

住宅金融支援機構の「2021年度フラット35利用者調査」によれば、注文住宅の所要資金は平均で3,572万円です。

また土地付き注文住宅の場合は平均で4,455万円となります。

これらは全国平均の数字で、地域による金額差はあるもののいずれにしても高額です。

平均値を見ると、1,000万円台で注文住宅を建てるイメージはわきにくいかもしれません。

そもそも住宅とは高額なものだという印象を持つ方も多いでしょう。

どのような方法なら1,000万円台の注文住宅を建てられるのか、次項ではその方法を解説します。

※出典：2021年度 フラット35利用者調査│住宅金融支援機構 2022年8月2日 国際・調査部 調査グループ

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1,000万円台で注文住宅が建てられる理由

1,000万円台で注文住宅を建てるためには複数の理由があります。

ここでは、土地代を除いて1,000万円台で注文住宅が建てられる理由を解説します。

材料費がかからないデザインや間取り

デザインや間取りを、できるだけ材料費がかからないよう工夫することで、建築費を安価に抑えられます。

例えば、外壁に凹凸が少ないデザインにすれば、壁面積が少なくなるので材料も工数も減ります。

給排水の施工費を減らすためには、水回りをまとめましょう。

浴室、トイレ、キッチンなどが1ヵ所にまとまっていることで、水道管が短くて済むためです。

さらに、和室も材工ともに高額になりがちなので、つくらない方向性で考えるのが妥当でしょう。

建具・設備のグレードが標準的

建具や設備のグレードは、標準的なもの、あるいは最低限のものを選択しなければ、なかなか1,000万円台におさめることはできません。

住宅設備として建主がグレードを選べるのは、キッチン、浴室、トイレ、室内扉などです。

さまざまなデザインや材質によってグレードがあり、一つひとつを選べるのは注文住宅のメリットですが、理想を追い求めればきりがなくなってしまいます。

全体の金額を抑えるために、まずは標準的なグレードを選択しましょう。

人件費・広告費を抑えている

1,000万円台で注文住宅を建てることのできるメーカーでは、人件費や広告費を抑える工夫をしています。

具体的なところでは、打ち合わせの回数を少なく済むようにしている可能性は高いでしょう。

また、会社の広告宣伝にもあまり力を入れていないか、できるだけ費用のかからない方法での宣伝を試みているはずです。

工事の人員も抑え、人手が必要になるような間取りの家をつくらないようにします。

こうした制限もあるため1,000万円台の注文住宅では、注文住宅といえどもやや自由度が低くなります。

しかし価格が抑えられるのは大きなメリットです。

1,000万円台で建てる注文住宅の間取り例

それでは具体的に、1,000万円台ではどのような住宅が建てられるのか、間取り例をみてみましょう。

※出典：1,000万円台で建てる注文住宅の間取り実例！ローコスト住宅の注意点は？ | HOME4U 家づくりのとびら

2階建て4LDK

この間取りでは、1階に広いLDK、2階に主寝室のほか洋室2つを確保しています。

LDK横の和室は子どものお昼寝場所や、遊び場所に最適で、キッチンで家事をしながらでも様子をみられる間取りです。

また、LDK中央上部は吹抜になっていて、子どもが2階の自室にこもっていても家族とのつながりをいつも何となく感じられるでしょう。

玄関からLDKを通って階段に向かう動線で、思春期の子どもも自然と家族と顔を合わせられる工夫がなされています。

3階建て4LDK

1,000万円台でビルトインガレージが実現できることに驚く方も多いでしょう。

ビルトインガレージがあると、雨の日でも子どもの車への乗せ降ろしが安全です。

さらに子どもの様子を見ながら、濡れずに荷物を家まで持ち込めるなど、大きなメリットがあります。

2階にLDK、各人の個室は主に3階です。

家族の個室をしっかり確保できているだけでなく、各部屋にクローゼットや収納が設置されており、利便性の高い生活が期待できます。

平屋3LDK

横に広がる平屋住宅ですが、どの部屋に行くにもLDKを通る、子育て世帯にぴったりの間取りです。

この動線なら家族の外出・帰宅時に顔を合わせることができます。

LDKの奥に洋室が3つ並び、各人がしっかりプライバシーを確保できる部分もメリットです。

さらに各居室にはクローゼット、押し入れがあり、収納も十分で居心地よく使うことができるでしょう。

LDK奥側、玄関からすぐの場所に和室を配置することで、親族などの訪問があったときも落ち着いてお通しできます。

1,000万円台の注文住宅を建てるときの注意点

1,000万円台で注文住宅を建てるときには、以下のような点に注意しておきましょう。

優先順位を明確にして家族で一致させておく

自分のこだわりを叶えたいからこそ、あえて注文住宅を選択しているはずです。

しかし価格を1,000万円台に抑えるには、こだわるポイントを絞ることも重要な条件となります。

あちこちにこだわってしまうと、1,000万円でおさまらない、打ち合わせが長引く等のデメリットにつながりかねません。

どこにお金をかけるかの優先順位を決めて、家族で意見を一致させることが大切です。

せっかくの注文住宅ですから、家族みんなの気に入った家になるよう、ここだけは外せないと考える部分を話し合いましょう。

安全面の予算を削りすぎない

耐震基準、耐火基準など、住宅にはさまざまな規制がかかっています。

費用のかかる部分でもありますが、安全に関わる費用を削りすぎるのはおすすめしません。

また、最低限に基準を満たし「違法でなければ良い」とするのか、ある程度の予算を割いて「できるだけ安心安全に暮らせる家にしたい」と考えるかも、家族で共通の認識を持ちたい部分です。

場合によって、一定の安全基準を満たす家は、その後にかける火災保険の金額が抑えられるメリットもあります。

住んだあとのコストまで考える

いわゆるローコスト住宅に使われる材料は、決して高品質なものではありません。

だからといって粗悪というわけでもありませんが、高品質のものに比べれば劣化が早く、早期にリフォーム工事が必要になる可能性は考慮しておくべきポイントです。

5年後10年後のリフォーム費用の他に、気密性、断熱性が低い住宅の場合は、冷暖房費が高くつく可能性もあります。

住宅費用を節約した結果、日々のコストが高くなるようなケースでは、必ずしもお得とはいえないかもしれません。

まとめ

いくつかのポイントさえ押さえておけば、1,000万円台で注文住宅を建てることは可能です。

その場合は、どこにお金をかけるかをあらかじめ決めておくことや、住んだあとにコストのかかる住宅にならないよう気をつけることを心がけると良いでしょう。

家を建てるにあたって、注文住宅は自分の理想をより実現しやすい選択肢です。

限られた予算のなかで工夫をすることも、家族にとっては楽しい体験になるのではないでしょうか。

ぜひ家族のなかで話し合い、1,000万円台で注文住宅を建てられるかどうか検討してください。