注文住宅と分譲住宅では何が違うの?価格・メリット比較
「新築の一戸建て」と一口にいっても、注文住宅、分譲住宅、建売住宅などさまざまな形があり、「一体どれがいいの?」「どう違うの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
この記事では、それぞれの違いとメリット・デメリット、価格差などを詳しく解説します。
ご紹介する内容を押さえていくと、自然とご自身にどれが合うのかわかってくるでしょう。
ぜひ最後までお読みいただき、マイホーム選びの参考にしてください!
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注文住宅・分譲住宅・建売住宅の違いとは?
まずは、新築の一戸建てのうち、注文住宅、分譲住宅、建売住宅とは何か、その違いについてご紹介します。
注文住宅
注文住宅とは、間取りやデザイン、壁紙やフローリングなどの内装、キッチンや浴室などの設備をすべて自分たちで決められる住宅のこと。
土地を用意し、建てたい建物の要望を建築士に伝え、1から設計してもらって建てるのが基本の流れです。
土地の広さや建築規制によって建てられる規模や間取りに制限はあるものの、自由度は非常に高いのが特徴です。
分譲住宅
分譲地とは、まとまった広さの土地を住宅用に整理・分割して販売する土地のこと。
分譲住宅とは、主に「分譲地に建てられ販売される一戸建て」の住宅を指します。
規模はさまざまで、数戸がまとまって建てられることもあれば、100棟を超える大規模な分譲住宅もあります。
分譲住宅は、基本的に土地に建物が建てられた状態でセット販売されます。
そのため、マイホームが欲しい方は土地と建物を両方見て、気に入ったら購入するという流れになります。
建売住宅
建売住宅とは、土地と一戸建ての建物がセットで販売される住宅をいいます。
つまり、分譲住宅も建売住宅のうちの一つといえるでしょう。
ただし、分譲住宅がある程度まとまって建てられた一戸建てのうちの一つを指すのに対して、建売住宅は一戸だけで販売されている場合もあります。
特徴は分譲住宅と同じで、土地と建物の両方が気に入ったらセットで購入する形となります。
注文住宅のメリット・デメリット
注文住宅の大きなメリットは自由度ですが、その一方でデメリットもあります。
ここではメリット・デメリットを整理してご紹介します。
【メリット】建材・設備を自由に選べる
注文住宅は、工法、建具、クロス、床材など、大きなところから細かいところまで自由に選べます。
設備も自由に選べるため、高性能にすることはもちろん、不要なものは外すことも可能です。
また、自分たち家族だけのオリジナルの家づくりができ、隣近所と似たような家になることがないのもメリットといえるでしょう。
【メリット】自分たち家族に合った間取りにできる
分譲住宅の場合、基本的にすでに建っている家を購入するため間取りの変更ができませんが、注文住宅は家族のライフスタイルに合った間取りを1からつくれるのがメリットです。
パパもママも料理が趣味だからキッチンを広くする、広い寝室をつくって将来的に2つの子ども部屋に分ける、テレワークが多いから書斎をつくるなど、自由に決められます。
【メリット】建築工程を確認できる
注文住宅は着工から完成まで見ることができるので、建築工程を確認できることもメリットです。
建築工程を見ても素人には分からないことも多いですが、施主が見に行くことで少しでも丁寧な作業が期待できるでしょう。
また、できあがっていく過程を見るのも家族の思い出の一つになります。
【デメリット】好みと予算のバランスを取る必要がある
注文住宅は自由度の高さがメリットですが、その反面、こだわりを詰め込み過ぎると予算オーバーになるリスクもあります。
優先順位を決めてこだわるところには予算を割き、そうでないところは標準仕様で費用を抑えるなどの工夫が必要です。
それぞれの要望を満たしながら予算内に収めるには、家族での話し合いや譲り合いも必要になるでしょう。
【デメリット】入居まで時間がかかる
注文住宅は、購入を考え始めてから完成までに1年前後かかるのが一般的です。
これは工事期間が長いだけでなく、土地探しやハウスメーカー選び、デザイン決めにも時間がかかることが理由です。
また、工期が予定より長くなることもあります。
入居まで時間がかかる分、場合によっては仮住まいの費用がかさむ、希望の入居時期に間に合わない場合もあることはデメリットといえるでしょう。
分譲住宅のメリット・デメリット
分譲住宅は土地と建物をセットで購入できるなどのメリットもある一方で、近所と同じようなデザインの家になりがちなど、デメリットもあります。
以下に詳しくご紹介します。
【メリット】実際の家を見て決められる
分譲住宅は完成後の家を見学できるため、実際に見て購入するかどうか判断できる点がメリットです。
注文住宅は「建っていない状態」で購入を判断するため、暮らすイメージがつかみにくいのが実際のところです。
その一方で、分譲住宅の場合は、家を見てどこに何を置くか、どこを誰の部屋にするかなど生活のイメージがわきやすく、購入の判断はしやすい傾向にあります。
【メリット】入居までの期間が短い
分譲住宅は、購入を決めたら、契約してすぐに入居できます。
建築中に契約することもありますが、おおよその入居時期は想定できるのが普通です。
そのため、土地探し、家探しにじっくり時間をかけられない方に向いています。
転勤などで引っ越し期限が決まっている、新学期に間に合わせて引っ越したいなどの場合にも、スケジュールは立てやすいでしょう。
【メリット】注文住宅よりは費用が安い
分譲住宅は、分譲地に一気に家を建てるため、建材等をまとめて仕入れています。
また、建売住宅全般にいえることですが、内装や設備も標準仕様なものが多く、注文住宅より費用は安くなります。
さらに、購入する価格はすでに決まっているため、資金計画を立てやすいことも特徴といえるでしょう。
予算オーバーになるリスクは注文住宅より低くなります。
【デメリット】他人が見学で家のなかに入っている
実際の物件を見られる点は魅力ですが、分譲住宅はほかの見学者も同様に見に来ている点には注意が必要です。
気にしない方なら良いですが、間取りを他人が知っている、誰かが家のなかを触っているなど、気になる方にとってはデメリットとなるでしょう。
細かな傷や汚れがないともいい切れず、まっさらな新築とは違うということは知っておきましょう。
【デメリット】隣近所と同じような見た目の家になる
分譲地は一軒一軒というよりは、その街トータルで計画されています。
また、分譲住宅は使われる建材などもまとめて仕入れるため、必然的に周辺の家は仕様や見た目が似てくるのが特徴です。
街並みの統一感はあるものの、似たような家が建ち並ぶことになるため、個性は感じにくいのは人によってはデメリットとなるかもしれません。
注文住宅と分譲住宅の費用感
注文住宅と分譲住宅のメリット、デメリットをご紹介しましたが、実際の費用感も気になるところではないでしょうか。
「2023年度 フラット35利用者調査」によると、それぞれの平均値は以下のとおりです。
- 注文住宅の購入費用:4,903万円
- 建売住宅の購入費用:3,603万円
建売住宅と分譲住宅の特徴はほぼ同じです。
こだわって建てる分、注文住宅のほうが高額になる傾向にあることがわかります。
一方、分譲住宅(建売住宅)は、一括仕入れや標準設備で価格が抑えられている特徴が出ていますね。
※出典:2023年度 フラット35利用者調査│住宅金融支援機構
まとめ
注文住宅は家族のライフスタイルに合わせて自由に家づくりができる一方で、予算オーバーにつながりやすい、手間や時間がかかることには注意が必要です。
分譲住宅(建売住宅)はコストが抑えられることが大きなメリットですが、自由度は低く、こだわりを反映しにくいことはデメリットといえるでしょう。
どちらにもメリットとデメリットがあるため、しっかりと比較し、ご自身やご家族に合った方法で理想のマイホームを手に入れてくださいね。
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