注文住宅で防音室を作るといくら？メリット・デメリットも解説

注文住宅では自分の好きな凝った部屋を作ることも可能なのが魅力で、防音室もその一つです。

防音室を作れば、ピアノやヴァイオリン、ドラムやギターをはじめとする楽器の練習も近所に気兼ねなくできます。

また、ゲームや映画を大音量で楽しみたい方にも防音室はおすすめです。

一方で、防音室を作るとどのくらい費用がかかるか心配だと悩んでいる方もいるでしょう。

この記事では、注文住宅を作る費用相場やメリット・デメリットなどまで詳しく解説します。

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防音室の費用相場は？

はじめに、防音室を作る際にどのくらいの費用がかかるのかを解説します。

防音室といっても複数の種類があり、目的によって費用相場も変わってきます。

使用目的で仕様と費用が変わる

防音室には、複数の種類があります。

すでに自宅を建てていて、リフォームや追加で防音室を導入する場合は、防音パネルを設置したりユニットタイプの防音室を新しく作ったりするタイプが人気です。

一方、注文住宅を建てる際に防音室を作る場合は、防音工事施工をすることが多いでしょう。

なお、防音レベルは「D」という単位を用い、数字が大きいほど防音効果が高くなり、施工費用も上がる傾向です。

防音室を作る目的は「ピアノやヴァイオリン、ドラムやギターなどの楽器を気兼ねなく演奏したい」「シアタールームを作って大音響で映画を楽しみたい」「子どもを自由に遊ばせる部屋を作りたい」などさまざまです。

目的によって求められる防音のレベルも違うので費用も変わってきます。

防音室の設置を考えるなら、まずは主な使用目的をはっきりと定めましょう。

防音室を作るといくら？相場は？

前述したように、防音室は施行方法と遮音の程度によって値段が変わります。

高い遮音効果のある防音室を作ると、1坪あたり100万円～が相場です。

例えば、6畳間(3坪)の防音室を作る場合は300万円程度の費用がかかります。

また、防音室を作るならば窓やドアも防音仕様にしなければなりません。

防音仕様にすれば気密性が高くなるのでエアコンの設置も必須です。

費用を抑えたい場合は既製品の組立式ユニット防音室を設置するスペースだけ作っておき、最後にユニット式防音室を組み立てる方法もあります。

注文住宅で防音室を作るメリット

注文住宅に防音室を設置するとどのようなメリットがあるのでしょうか？

ここでは、注文住宅で防音室を作るメリットを3つに整理して紹介します。

高い防音効果で近所への音配慮が可能

音を苦痛に感じる方にとっては、ちょっとした音が耐えられないと悩むケースもあり、ご近所トラブルの原因になります。

特に、住宅密集地の戸建てなら、距離があれば気にならないレベルの音量でも騒音に感じる方もいることでしょう。

趣味や職業で、楽器を家で演奏する場合や歌やダンスをする場合、動画配信をする方には防音室は必要な環境です。

防音室を設置すれば、気兼ねなく楽器を演奏したり教室を開いたりもできます。

また、子育て中にちょっとした物音にも気を遣う生活は、大きなストレスになりますが、家の中に気兼ねなく大きな音を出せる部屋があると、快適に暮らせます。

ドラムなど楽器やカラオケなど多様な目的に使える

防音室は音が外部に漏れにくい多目的室としても使えます。

主に、楽器の演奏のために作ったとしても、カラオケやゲーム、子どもの遊び場などさまざまな用途でも使えます。

近年では、テレワークに外部の防音室を利用する方も増えました。

防音室でなら、長時間会議などをしても快適に使え、社外秘の情報を気兼ねなく話せるでしょう。

このほか、虫や蛙の声などがうるさい時期に寝室に使う方法もあります。

保温性能が高い

防音室は気密性が高いので、冬はとても暖かいのが特徴です。

南側に窓を設ければ、温暖な地域では冬場も暖房無しで過ごせることもあるでしょう。

例えば、冬は暖房費が嵩んで困る場合、初期費用を投資して防音室を作れば、長期にわたって光熱費の節約ができます。

冬場の寝室に防音室を使えば、夜中に寒さで目覚めることもなくなるかもしれません。

このほか、寒さが苦手な生き物を飼育するスペースとしても有効に使えます。

注文住宅で防音室を作るデメリット

防音室にはメリットもあればデメリットもあります。

防音室を作るデメリットを解説するので、メリット・デメリットの両方をよく把握して防音室を設置するかどうか決めましょう。

空調も配慮しないと熱がこもりやすく暑い

機密性の高い防音室は、冬は暖かく過ごせる反面、夏はとても暑いです。

暑さが苦手な楽器や精密機械などを夏場に防音室へ保管しておくと、壊れてしまうかもしれません。

また、熱が籠もっていれば夜になっても暑く、その部屋で過ごせないことも多いでしょう。

一年を通して快適に防音室を使うには、空調設備も設置しなければなりません。

防音室を設置する位置によっては、室外機などの費用も余分にかかる可能性があります。

一年中過ごしやすい地域でも、防音室は別だと考えましょう。

施工費用が高価！追加で発生することも

防音室最大のデメリットは、施工費用が高くなりがちなことです。

音がほとんど漏れない仕様で、快適に過ごせるように空調も設置するとなると、一部屋で施工費用が一千万円近くになることもあるでしょう。

予算内に収めるには、譲れない点と妥協点をしっかりと明確にすることが大切です。

一坪あたりの単価はお手頃価格でも、広い部屋を防音仕様にすると施工費用が予想以上に高額になることもあります。

まずは見積もりを出してもらい、慎重に検討しましょう。

防音室を使わなくなることも……

子どもは大きくなって巣立つものですし、楽器は一生の趣味となるとは限りません。

せっかく大金を払って防音室を作ったが使わなくなってしまったとなると、その費用を別の設備に回せばよかったと後悔するケースもあります。

防音室を作る場合は、最低でも2種類以上の使い道を考えておきましょう。

そうすれば、せっかく費用をかけて作った防音室が無駄になりません。

また、ユニット形式の防音室の場合は取り壊すこともできるので、期間限定で使用したい場合はユニットタイプの防音室の設置も検討しましょう。

まとめ：よく相談して検討しよう

注文住宅での防音室の設置は、騒音トラブルを防ぐうえでも有効です。

また、近年取り入れる企業が増えてきたテレワーク専用スペースとしても役立つでしょう。

その一方で、設置に費用がかかるので注文住宅自体の価格がアップしてしまいます。

防音室は本当に必要なのか、何年くらい使うのかなど、家族でよく話し合って決断してくださいね。